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論点宅建業法

一般・専任・専属専任媒介を比較|自己発見取引、登録期限、報告と更新

一般・専任・専属専任媒介を、複数依頼、自己発見取引、登録期限、定期報告、契約期間から比べます。

3種類の媒介契約:一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の関係を示す図
この記事の目次 11項目
  1. 論点の整理
  2. 結論
  3. 売却の依頼先をどこまで限定する契約か
  4. 「他社へ依頼」と「自分で発見」を分ける
  5. 5日・7日は、締結日の翌日から休業日を除いて数える
  6. 定期報告と申込みの報告は別の義務
  7. 比較表を読んだ後の確認
  8. 3問で理解を確かめる
  9. 出典・参照資料
  10. 次に学ぶ
  11. 関連記事

論点の整理

結論

一般媒介は複数の業者へ依頼でき、専任媒介と専属専任媒介は他社へ重ねて依頼できません。専任媒介では自分で見つけた相手と契約できますが、専属専任媒介ではできません。登録期限・定期報告・更新の条件も、それぞれ分けて確認します。

売却の依頼先をどこまで限定する契約か

売主が宅建業者へ買主探しを依頼する契約が、売却の媒介契約です。売主と買主の間で結ぶ売買契約とは、当事者も目的も異なります。宅建業法34条の2は、宅地・建物の売買または交換の媒介契約について、書面や業務上の義務を定めています。賃貸借の媒介へ同じ法定規制をそのまま適用しないようにしましょう。

3種類の媒介契約では、売主が他の宅建業者にも依頼できるか、自分で買主を見つけた時に直接契約できるかが変わります。まずこの二つを比べると、契約の性格をつかめます。

項目

一般媒介

専任媒介

専属専任媒介

他社へ重ねて媒介を依頼

できる

できない

できない

自分で発見した相手との直接取引

できる

できる

できない

法定の有効期間上限

専任媒介の3か月規制はない

3か月

3か月

指定流通機構への法定登録期限

登録義務なし

7日以内

5日以内

定期的な業務処理状況の報告

法定の定期報告義務なし

2週間に1回以上

1週間に1回以上

「他社へ依頼」と「自分で発見」を分ける

専任媒介契約をA社と結んだ売主は、B社にも同じ売却の媒介を頼むことはできません。ただし、自分で買主を見つけて直接売買契約を結ぶ自己発見取引は認められます。専属専任媒介は、この自己発見取引も制限する契約です。

例えば、売主の知人が購入を希望した場合、専任媒介だから直ちにA社を通さなければ違法になる、というわけではありません。ただし、直接契約できることと、A社への費用償還などの契約上の処理が一切ないことは別です。標準約款では、自己発見取引などに伴う費用の取扱いも定めているため、無条件に「何の負担もない」とは説明できません。

5日・7日は、締結日の翌日から休業日を除いて数える

指定流通機構への登録は、専任媒介では契約締結日の翌日から7日以内、専属専任媒介では同じく5日以内です。この日数には宅建業者の休業日を含めません。試験では、契約した日を1日目として数える、土日なら必ず除く、休業日もすべて含める、という取り違えに注意します。

例えば月曜日に専属専任媒介契約を締結し、水曜日だけがA社の休業日で、他に除外事情がないとします。火曜日が1日目、木曜日が2日目、金曜日が3日目、土曜日が4日目、日曜日が5日目になります。曜日の名前ではなく、その業者が休業しているかを確認するのがポイントです。実際のREINS運用では機構の休止日についても案内を確認します。

登録した後は、指定流通機構から交付された登録を証する書面を依頼者へ遅滞なく引き渡します。登録義務を果たすことと、登録内容を依頼者が確認できるようにすることまでを一続きで押さえましょう。

定期報告と申込みの報告は別の義務

業務処理状況の定期報告は、専任媒介なら2週間に1回以上、専属専任媒介なら1週間に1回以上です。この「週間」の計算へ、登録期限の休業日除外を持ち込まないでください。休業日があったので定期報告をその分延ばせる、という制度ではありません。

また、購入などの申込みがあった時は、依頼者へ遅滞なく報告する義務があります。これは一般媒介を含む規制です。「一般媒介には法定の定期報告義務がない」ことから、「申込みが来ても報告しなくてよい」と結論づけないようにしましょう。

+例えば、専属専任媒介の定期報告日を金曜日と決めているB社へ、月曜日に購入の申込みが入ったとします。「金曜日には業務報告をする予定なので、申込みの報告もその日まで待ってよい」と処理するのは適切ではありません。申込みは遅滞なく報告する必要があり、定期報告の回数を守れば別の義務まで満たすわけではないからです。逆に、申込みを都度報告していても、それだけで法定の業務処理状況の定期報告を省けるとはいえません。

+## 更新は依頼者の申出で行う

専任媒介・専属専任媒介の有効期間は3か月を超えることができず、これより長い期間を定めても3か月になります。更新には、期間満了に際して依頼者からの申出が必要です。更新後の期間も3か月以内で、最初の契約で自動更新を約束しておけば足りるわけではありません。

一般媒介については、専任媒介の法定上限と標準約款の定めを区別してください。法律上の上限がないことは、実際の契約書や約款にも期間の定めがないことを意味しません。問題文が「宅建業法によれば」と聞いているか、「標準媒介契約約款によれば」と聞いているかを確認する必要があります。

比較表を読んだ後の確認

設問では、契約の種類を先に丸で囲み、その後で「他社」「自分で発見」「登録」「報告」「更新」のどの話かを読みます。例えば「専任媒介なので自己発見取引も禁止」は、専属専任媒介との取り違えです。「休業日を除いて2週間に1回報告」は、登録と定期報告の計算を混ぜています。一つの数字だけで答えず、何の義務の期限かまで結び付けて覚えましょう。

媒介契約の確認

売買・交換の媒介契約は、一般・専任・専属専任を比較します。複数業者に依頼できるか、依頼者自身が見つけた相手と契約できるか、業務処理状況をどの頻度で報告するかを別々に確認します。専任と専属専任の有効期間は3か月以内です。

間違えやすい点

業務報告は専任が2週間に1回以上、専属専任が1週間に1回以上です。レインズへの登録期限と、業務報告の頻度を入れ替えないでください。

例で確かめる

依頼者が自分で買主を見つけた場合、専任媒介では自己発見取引が認められますが、専属専任媒介では契約上禁止されます。

基礎確認用の補足教材。確認問題に用いる基準は各問題に表示しています。

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過去問は出題当時の基準、オリジナル問題は記載された基準で採点します。年度・基準日を確認してください。

採点後は各選択肢の理由を確認できます。間違えたところは、この記事に戻って読み直しましょう。

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出典・参照資料

  1. 宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(2026年4月1日以降適用)(国土交通省)確認日 2026/10/22
  2. 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/27
  3. 標準媒介契約約款(国土交通省)確認日 2026/10/27
  4. 媒介契約制度(東日本不動産流通機構)確認日 2026/10/27

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