LELavaEstate
用語権利関係宅建業法

原状回復とは|解除時の返還と賃貸借終了時の回復

原状回復は、契約解除時の給付の返還と、賃貸借終了時の物件の回復など、場面によって内容が異なります。同じ言葉でも、返す対象と費用負担を分けて確認します。

契約解除時の返還と賃貸借終了時の回復を比較する図
この記事の目次 12項目
  1. 用語の整理
  2. 注意点
  3. 解除時の返還
  4. 賃貸借終了時の回復
  5. 特約と事実関係
  6. 根拠となる条文
  7. 比較して確認する
  8. 学習用の具体例
  9. 確認問題
  10. 関連する学習
  11. 出典・参照資料
  12. 次に学ぶ

用語の整理

注意点

  • 通常損耗
  • 経年変化
  • 特約と原因

解除時の返還

売買の解除では目的物と代金等を返し、利息や使用利益等も545条に沿って検討します。第三者の権利を害せないことや、損害賠償との関係も確認します。

賃貸借終了時の回復

621条は賃借人の原状回復義務を定めますが、通常の使用による損耗と経年変化は原則として除かれます。新品に戻す義務が常にあるわけではありません。

特約と事実関係

費用負担の特約の有効性、入居前後の状態、損傷の原因、耐用年数等を確認します。賃借人の責めに帰せない損傷も区別し、敷金の精算とは項目ごとに対応させます。

根拠となる条文

当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。 ただし、第三者の権利を害することはできない。 前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。 第一項本文の場合において、金銭以外の物を返還するときは、その受領の時以後に生じた果実をも返還しなければならない。 解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。

賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。 ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

賃貸人は、敷金(いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この条において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。 賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。 この場合において、賃借人は、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てることを請求することができない。

比較して確認する

場面

対象

売買解除

物・代金等の返還

賃貸借終了

通常損耗等を除く回復

敷金精算

債務と返還額の確認

学習用の具体例

長年住んだ部屋の壁紙が自然に色あせた例と、不注意で大きく破損した例では負担を分けます。一方、売買解除で代金を返す問題は壁紙の修繕とは別の原状回復です。

確認問題

問1:賃貸借終了時は必ず新品にしますか。

解説:通常損耗や経年変化は原則除かれます。

問2:解除時の原状回復と同じですか。

解説:給付返還と物件回復は対象・根拠が異なります。

関連する学習

学習の入口に戻る

出典・参照資料

  1. 民法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/25

次に学ぶ

学習の順序に戻って、次の単元を選べます。

賃貸不動産経営管理士の学習入口へ →

解説を読んで疑問が残ったときは、この記事に紐づけて質問できます。

この記事について質問する →

この記事の目次