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民法第622条の2|敷金の条文構造

民法622条の2の敷金の定義、返還時期、未払債務の控除・充当を学び、終了と明渡しの順序を読みます。

622条の2の返還と充当について条文の要件・効果・例外を整理した図
この記事の目次 15項目
  1. 条文と学習の要点
  2. 条文・学習用要旨
  3. 要件
  4. 効果
  5. 試験での確認点
  6. 名目より担保する目的を見る
  7. 1項1号は終了と返還を組み合わせる
  8. 適法な賃借権譲渡も返還事由となる
  9. 2項の充当は貸主側の権限を読む
  10. 比較して確認する
  11. 学習用の具体例
  12. 確認問題
  13. 関連する学習
  14. 出典・参照資料
  15. 次に学ぶ

条文と学習の要点

622条の2

条文・学習用要旨

【学習用要旨・条文の全文ではありません】民法622条の2は、敷金の意味、返還時期と控除、未払債務への充当を定めます。賃貸借終了と物の返還がそろったとき等に、担保する債務を差し引いた残額を返します。借主から未払賃料へ敷金を充てるよう請求できるとは限りません。

公式資料で確認する

要件

  • 名目より担保目的
  • 終了かつ返還等の事由
  • 貸主の充当と借主の請求制限

効果

  • いいえ。担保する金銭債務を控除した残額を返還する構造です。

試験での確認点

  • 終了と返還による残額返還では、未払債務等を考えず常に全額返しますか。
  • 1項1号は、契約が終了しただけで物の返還を問いませんか。
  • 借主は敷金があるから、貸主へ未払賃料への充当を請求できますか。

民法622条の2は、敷金の意味、返還時期と控除、未払債務への充当を定めます。賃貸借終了と物の返還がそろったとき等に、担保する債務を差し引いた残額を返します。借主から未払賃料へ敷金を充てるよう請求できるとは限りません。

名目より担保する目的を見る

敷金は、賃料債務その他の賃貸借に基づく金銭債務を担保するため、借主が貸主へ交付する金銭です。条文はいかなる名目かを問わないとします。契約書に保証金等と書いてあれば必ず対象外、又は入居時に払う金銭はすべて敷金、と考えるのではありません。何の債務を担保し、返還をどう定めるかという性質を確認します。

1項1号は終了と返還を組み合わせる

賃貸借が終了し、かつ賃貸物の返還を受けたときが返還事由です。解約の通知をしただけ、契約期間が終わっただけで、使用が続いている場面を同じに扱いません。貸主は受け取った敷金から、賃貸借に基づく所定の金銭債務を控除した残額を返します。未払賃料や原状回復等については、それぞれ債務の発生と範囲を別に確認します。

適法な賃借権譲渡も返還事由となる

1項2号は、借主が適法に賃借権を譲渡したときを定めます。終了・返還の場合だけが条文の返還事由ではありません。無断の譲渡・転貸等とは区別し、612条や特別法を含む適法性を確認します。また、賃借権の譲渡、単なる転貸、貸主の地位の移転を同じ出来事として整理せず、どの当事者の地位が変わるかを明らかにします。

2項の充当は貸主側の権限を読む

借主が所定の金銭債務を履行しないとき、貸主は敷金をその弁済へ充てることができます。一方、借主は貸主にその充当を請求できません。敷金があるから当面の賃料を払わなくてもよい、という関係ではありません。返還時の控除と、契約中の未払債務への充当の二つを分けて読み、請求できる人とできない人を確認します。

比較して確認する

条文の部分

主な内容

注意点

1項本文

敷金の定義と残額返還

名目だけで決めない

1項各号

終了かつ返還・適法な賃借権譲渡

返還事由を分ける

2項

貸主による未払債務への充当

借主からの充当請求はできない

学習用の具体例

敷金30万円を受け取った賃貸借が終了し、物の返還も済み、担保対象の未払債務が5万円と確定した単純な例です。他の債務や合意等がない前提で、返す残額は30−5=25万円です。原状回復費などを追加控除するなら、その債務が発生する根拠と額を別に確認します。契約中に敷金が30万円あることだけを理由に、借主が賃料の支払を止め、充当を当然に要求することはできません。

確認問題

問1:終了と返還による残額返還では、未払債務等を考えず常に全額返しますか。

解説:いいえ。担保する金銭債務を控除した残額を返還する構造です。

問2:1項1号は、契約が終了しただけで物の返還を問いませんか。

解説:終了し、かつ賃貸物の返還を受けたときという条件です。

問3:借主は敷金があるから、貸主へ未払賃料への充当を請求できますか。

解説:2項は、借主から貸主へのその充当請求を認めていません。

関連する学習

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出典・参照資料

  1. 民法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/23

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