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論点宅建業法

知事免許と大臣免許|物件の所在地ではなく事務所の配置を見る

宅建業の免許権者は、事務所が一つの都道府県内にあるか、二つ以上にまたがるかで分かれます。取引する物件の場所や支店の数だけでは決まりません。

緑の植栽に囲まれた住宅街
この記事の目次 8項目
  1. 営業する地域と、事務所を置く地域は別
  2. 一県内なら知事、二県以上なら大臣
  3. 「支店」と書いてあれば数える、ではない
  4. 事務所を増設・廃止したときの免許換え
  5. 免許を受ける単位は、事務所ごとではない
  6. 出典・参照資料
  7. 次に学ぶ
  8. 関連記事

営業する地域と、事務所を置く地域は別

東京都内にだけ事務所を置く業者が、神奈川県のマンションの売買を媒介しても、その一件の取引を理由に大臣免許へ切り替わるわけではありません。知事免許であっても、取引できる物件がその都道府県内だけに限定される制度ではないためです。

宅建業法3条で基準となるのは、同法上の事務所をどこに設置して宅建業を営むかです。広告に全国対応と書いているか、顧客が他県に住んでいるか、販売する土地が遠方にあるか、という事情と、事務所の配置を混ぜないようにします。

一県内なら知事、二県以上なら大臣

一つの都道府県の区域内だけに事務所を置く場合、その都道府県知事の免許を受けます。東京都内に本店と三つの宅建業の支店があっても、一都内に収まっていれば、この配置による区分は知事免許です。

二つ以上の都道府県に事務所を設置する場合は、国土交通大臣の免許が必要です。本店が東京、宅建業を行う支店が埼玉にある場合が典型です。事務所が二つあることと、二つの都道府県にあることを区別してください。

配置と取引

免許の区分を考える基準

東京に本店・支店、千葉の物件を媒介

事務所は東京のみなので東京都知事

東京に本店、埼玉に宅建業の支店

二都県に事務所があるので国土交通大臣

東京に本店、他県に宅建業を行わない支店

他県の支店が法上の事務所かを確認

「支店」と書いてあれば数える、ではない

法人の本店と支店の扱いには違いがあります。宅建業を行う支店がある場合、本店で直接宅建業を行わなくても、本店は原則として法上の事務所として扱います。一方、宅建業を行わない支店は、登記上の支店というだけでは法上の事務所に該当しません。

また、本支店以外でも、継続的な業務を行える施設があり、宅建業の契約締結権限を持つ使用人を置く場所は、事務所に該当し得ます。店舗名や看板の呼び方より、施設と権限の実態が重要です。事務所の該当性を決めた後で、所在地を都道府県ごとに集計します。

事務所を増設・廃止したときの免許換え

東京都知事免許の業者が埼玉県に宅建業の事務所を増設する場合は、大臣免許への免許換えを検討します。知事免許のまま他県の事務所で新たな営業を始めてよい、という話ではありません。物件の取り扱いを広げる場合と、事務所を開く場合で手続が違います。

反対に、二都県の事務所のうち一方を廃止し、残る事務所が一都県内だけになれば、知事免許への免許換えが問題になります。一都県内で本店を移すだけなら、当然に別の免許権者へ変わるわけではなく、変更の届出等を確認します。

免許を受ける単位は、事務所ごとではない

本店と支店がそれぞれ別の免許番号で営業するのではなく、事業者が、その事務所配置に応じた免許を受ける仕組みです。大臣免許は知事免許より営業能力が高いことを示す等級でもありません。配置による区分と、業者の信用評価は別です。

設問ではまず宅建業の事務所に印を付け、都道府県名を重複なく数えます。その後で新設、廃止、移転等の変化を加えて、免許権者が変わるかを判定してください。取引物件の住所を数え始めると、入口から異なる判断になってしまいます。

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出典・参照資料

  1. 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28
  2. 宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(2026年4月1日施行版)(国土交通省)確認日 2026/10/28
  3. 宅地建物取引業の免許申請等のオンライン化について(国土交通省)確認日 2026/10/28

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