LELavaEstate
論点宅建業法

自ら売主の手付20%と解約手付性はどう関係する?

宅建業者が自ら売主となる場合、手付額は代金の20%を超えてはいけません。受領した手付は解約手付として扱われ、買主に不利な特約による排除にも制限があります。

代金×20%・解約手付・履行着手までの関係を示す図
この記事の目次 13項目
  1. 論点の整理
  2. 要件
  3. 間違えやすい点
  4. 手付の上限を計算する
  5. 解約の条件を確認する
  6. 適用対象を先に判断する
  7. 根拠となる条文
  8. 比較して確認する
  9. 学習用の具体例
  10. 関連規定の本文(抜粋)
  11. 確認問題
  12. 関連する学習
  13. 出典・参照資料

論点の整理

要件

  • 手付の上限を計算する
  • 解約の条件を確認する
  • 適用対象を先に判断する

間違えやすい点

  • 最初にどの取引かを確認しますか。
  • 具体例での注意点は。

手付の上限を計算する

代金に20%を掛け、受け取る手付額と比べます。手付金等の保全措置が必要かを判断する5%・10%・1,000万円の基準と混同しません。

解約の条件を確認する

相手方が契約の履行に着手するまで、買主は手付を放棄し、売主は倍額を現実に提供して解除できます。契約時に解約手付ではないと書けば排除できるわけではありません。

適用対象を先に判断する

売主が業者でも買主も業者なら業者間取引の特則を確認します。通常の個人間売買のルールと、宅建業者自ら売主の強行規定を区別します。

根拠となる条文

宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して、代金の額の十分の二を超える額の手付を受領することができない。 宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであつても、買主はその手付を放棄して、当該宅地建物取引業者はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。 ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。 前項の規定に反する特約で、買主に不利なものは、無効とする。

この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その一部を地方整備局長又は北海道開発局長に委任することができる。 この法律に規定する内閣総理大臣の権限(政令で定めるものを除く。)は、消費者庁長官に委任する。

比較して確認する

確認すること

判断の手掛かり

手付の上限を計算する

代金に20%を掛け、受け取る手付額と比べます。手付金等の保全措置が必要かを判断する5%・10%・1,000万円…

解約の条件を確認する

相手方が契約の履行に着手するまで、買主は手付を放棄し、売主は倍額を現実に提供して解除できます。契約時に解約手付…

適用対象を先に判断する

売主が業者でも買主も業者なら業者間取引の特則を確認します。通常の個人間売買のルールと、宅建業者自ら売主の強行規…

学習用の具体例

代金3,000万円なら手付上限は600万円です。500万円なら上限内ですが、その金額なら保全不要とも、どの時点でも手付解除できるとも決まりません。

関連規定の本文(抜粋)

第三十九条 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して、代金の額の十分の二を超える額の手付を受領することができない。 宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであつても、買主はその手付を放棄して、当該宅地建物取引業者はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。 ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。 前項の規定に反する特約で、買主に不利なものは、無効とする。

第四十一条 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建築に関する工事の完了前において行う当該工事に係る宅地又は建物の売買で自ら売主となるものに関しては、次の各号のいずれかに掲げる措置を講じた後でなければ、買主から手付金等(代金の全部又は一部として授受される金銭及び手付金その他の名義をもつて授受される金銭で代金に充当されるものであつて、契約の締結の日以後当該宅地又は建物の引渡し前に支払われるものをいう。以下同じ。)を受領してはならない。 ただし、当該宅地若しくは建物について買主への所有権移転の登記がされたとき、買主が所有権の登記をしたとき、又は当該宅地建物取引業者が受領しようとする手付金等の額(既に受領した手付金等があるときは、その額を加えた額)が代金の額の百分の五以下であり、かつ、宅地建物取引業者の取引の実情及びその取引の相手方の利益の保護を考慮して政令で定める額以下であるときは、この限りでない。 銀行その他政令で定める金融機関又は国土交通大臣が指定する者(以下この条において「銀行等」という。)との間において、宅地建物取引業者が受領した手付金等の返還債務を負うこととなつた場合において当該銀行等がその債務を連帯して保証することを委託する契約(以下「保証委託契約」という。)を締結し、かつ、当該保証委託契約に基づいて当該銀行等が手付金等の返還債務を連帯して保証することを約する書面を買主に交付すること。 保険事業者(保険業法(平成七年法律第百五号)第三条第一項又は第百八十五条第一項の免許を受けて保険業を行う者をいう。以下この号において同じ。)との間において、宅地建物取引業者が受領した手付金等の返還債務の不履行により買主に生じた損害のうち少なくとも当該返還債務の不履行に係る手付金等の額に相当する部分を当該保険事業者がうめることを約する保証保険契約を締結し、かつ、保険証券又はこれに代わるべき書面を買主に交付すること。 前項第一号の規定による保証委託契約は、銀行等が次の各号に掲げる要件に適合する保証契約を買主との間において成立させることを内容とするものでなければならない。 保証債務が、少なくとも宅地建物取引業者が受領した手付金等の返還債務の全部を保証するものであること。 保証すべき手付金等の返還債務が、少なくとも宅地建物取引業者が受領した手付金等に係る宅地又は建物の引渡しまでに生じたものであること。 第一項第二号の規定による保証保険契約は、次の各号に掲げる要件に適合するものでなければならない。 保険金額が、宅地建物取引業者が受領しようとする手付金等の額(既に受領した手付金等があるときは、その額を加えた額)に相当する金額であること。 保険期間が、少なくとも保証保険契約が成立した時から宅地建物取引業者が受領した手付金等に係る宅地又は建物の引渡しまでの期間であること。 宅地建物取引業者が、第一項に規定する宅地又は建物の売買を行う場合(同項ただし書に該当する場合を除く。

確認問題

問1:最初にどの取引かを確認しますか。

解説:自ら売主か、相手が宅建業者か、割賦販売等の対象かを確認します。

問2:具体例での注意点は。

解説:代金3,000万円なら手付上限は600万円です。500万円なら上限内ですが、その金額なら保全不要とも、どの時点でも手付解除できるとも決まりません。

関連する学習

学習の入口に戻る

この内容を問題で確かめる

この記事に関連する問題を6問収録しています。まずは3問で、読んだ内容を思い出せるか確かめましょう。

過去問は出題当時の基準、オリジナル問題は記載された基準で採点します。年度・基準日を確認してください。

採点後は各選択肢の理由を確認できます。間違えたところは、この記事に戻って読み直しましょう。

学習記録の保存にはログインが必要です。ログイン後、この演習に戻ります。

出典・参照資料

  1. 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/25

解説を読んで疑問が残ったときは、この記事に紐づけて質問できます。

この記事について質問する →

この記事の目次