成年年齢と、契約ごとの同意を確認する
民法上の成年年齢は18歳です。未成年者が法律行為をするには、原則として親権者等の法定代理人の同意を得なければなりません。同意を欠く行為は無効なのではなく、取り消すことができる行為です。
例えば17歳のAが土地を買う場合、代金を支払う義務を負うため、「土地という権利を手に入れる行為だから同意不要」とはいえません。売買、賃貸借、借入れのように、権利と義務の両方が生じる契約では、取得する利益だけを取り出さないことが大切です。
単に権利を得る・義務を免れる行為
5条1項ただし書は、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為を例外とします。負担のない贈与を受ける、債務免除を受ける、といった場面が基本例です。
一方、贈与でも「代わりに毎月の費用を負担する」といった義務が付けば、単に権利だけを得るとは限りません。名称が贈与かどうかより、未成年者に法律上の負担が生じるかを確認します。経済的に得な契約でも、義務を負うなら同意の検討が必要です。
使ってよい財産の範囲
法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内で未成年者が処分できます。目的を定めずに処分を許した財産も同様です。自由に使ってよい小遣いと、授業料の支払用に預かった金銭とでは範囲が違います。
授業料用として許された金銭を、別の高額商品へ使う場合まで当然に自由になるわけではありません。「お金を手渡された」という事実だけでなく、誰がどの目的で処分を許したかを読みます。
行為 | 同意の考え方 |
|---|---|
代金を払って不動産を買う | 原則として同意が必要 |
負担なしで贈与を受ける | 単に権利を得る行為として同意不要 |
目的を定めて処分を許された財産を使う | 許された目的の範囲を確認 |
許可された営業に関する行為 | その営業について成年者と同一の行為能力 |
営業の許可は、すべての生活行為への許可ではない
法定代理人から一種又は数種の営業を許可された未成年者は、その営業に関して成年者と同一の行為能力を有します。営業に必要な仕入れ等と、営業に関係のない私生活上の契約を区別します。
例えば店舗の営業を許されたAが商品を仕入れる場面と、自宅用の土地を買う場面は同じではありません。「営業を許された未成年者だから、どんな契約も取り消せない」と一般化しないでください。
相手方が知らなかった場合
相手方が未成年だと知らなかっただけで、取消権が消えるわけではありません。未成年者が詐術を用いた場合には21条が問題になりますが、相手方の善意と、未成年者の詐術は別の事実です。
同意の有無、例外の該当性、取消し、返還という順に考えます。成年者と偽る行為があったときは制限行為能力者の詐術、契約後の返還は現存利益の返還へ進んでください。
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出典・参照資料
- 民法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28
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