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論点権利関係民法(論文式・準備)

制限行為能力者への催告|相手と返答内容で沈黙の効果が変わる

制限行為能力者との契約の追認催告を、宛先と本人の状態、返答がない場合の効果から読み分けます。

契約の確認に使う書類と筆記具
この記事の目次 7項目
  1. 催告は、契約の効力が未確定な状態を整理する方法
  2. 行為能力を回復した本人への催告
  3. 権限ある保護者への催告
  4. 被保佐人・被補助人への催告は質問が違う
  5. 日付と宛先をメモにする
  6. 出典・参照資料
  7. 関連記事

催告は、契約の効力が未確定な状態を整理する方法

制限行為能力を理由に取り消せる契約でも、実際に取消し又は追認がされるまでは、相手方にとって効力が不安定です。民法20条は、その相手方が期間を定めて確答を求める制度を設けています。

催告の期間は1か月以上です。「1週間以内に返事をしなければ承認したと扱う」という通知では、20条の要件を満たしません。また、単に支払を請求する通知と、取消可能な行為を追認するか尋ねる催告を区別します。

行為能力を回復した本人への催告

契約後に本人が成年に達するなどして行為能力者となった場合、相手方は本人に対し、1か月以上の期間を定めて追認するかどうか確答を求めることができます。期間内に確答を発しないときは、追認したものとみなされます。

ここでは、通知を受ける時点で行為能力者になっていることが大切です。17歳の本人へ通知した場面を、18歳になった本人への催告と同じに扱ってはいけません。契約時と催告時を分けて年齢や審判の状態を確認します。

権限ある保護者への催告

本人がまだ行為能力者になっていない場合でも、法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について催告できます。原則として、期間内に確答を発しなければ追認したものとみなされます。

ただし、特別の方式を要する行為について、その方式を具備した旨の通知がない場合には、取消したものとみなす扱いがあります。誰へ通知したかだけでなく、行為に特別の方式が必要かまで条文に戻って確認します。

催告先・求める返答

期間内に返答がない場合

行為能力を回復した本人に、追認するか尋ねる

追認したものとみなす

権限ある法定代理人等に、追認するか尋ねる

原則、追認したものとみなす

被保佐人等に、保佐人等の追認を得るよう求める

得た旨の通知がなければ取消したものとみなす

被保佐人・被補助人への催告は質問が違う

相手方は、被保佐人又は同意権付与の審判を受けた被補助人に対し、保佐人又は補助人の追認を得るよう催告できます。期間内に「追認を得た」という通知を発しない場合、その行為を取り消したものとみなされます。

これは、本人に単に「追認しますか」と聞く制度ではありません。保護者の追認を得るよう求める催告です。沈黙の効果が逆になる理由は、求めている手続と返答が異なることにあります。

日付と宛先をメモにする

契約日、行為能力を回復した日、催告日、返答期限、確答を発した日を順に書きます。次に宛先と、その人が持つ権限を付け加えます。「返事なしなら常に追認」という暗記をせず、催告の種類から効果を導きます。

被保佐人の同意と被補助人の同意を先に確認すると、誰が追認の権限を持つかを理解しやすくなります。

出典・参照資料

  1. 民法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28

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