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論点法令上の制限不動産に関する行政法規

登記の共同申請|売主・買主の役割と、単独申請の例外

権利登記の共同申請の原則と、相続や登記手続を命ずる確定判決等による単独申請の例外を学びます。

売買では売主と買主の両側から申請し、相続では相続人から申請する二つの流れを比較する図
この記事の目次 7項目
  1. 登記によって利益を受ける人と、不利益を受ける人
  2. 共同申請は、全員が窓口へ並ぶことではない
  3. 相続による移転は単独申請の例外
  4. 判決があれば、どんな内容でも単独申請できるか
  5. 表示に関する登記とは分けて読む
  6. 出典・参照資料
  7. 関連記事

登記によって利益を受ける人と、不利益を受ける人

不動産登記法60条は、権利に関する登記について、原則として登記権利者と登記義務者が共同で申請すると定めています。売買による所有権移転では、買主が登記権利者、売主が登記義務者という基本形です。

ここでいう義務者は、必ずしも金銭債務を負う人という意味ではありません。登記によって名義上の権利を失うなど、直接不利益を受ける立場を指します。売買代金を払う買主を、代金債務があるから登記義務者と呼ぶのは誤りです。

共同申請は、全員が窓口へ並ぶことではない

売主・買主が共同申請する場合でも、代理人に申請を委任することができます。共同申請という法律上の申請構造と、誰が申請情報を提出するかは別です。司法書士等へ委任したから単独申請になるわけではありません。

例えば買主側で手続を取りまとめる場面でも、売主の申請意思や必要な情報が不要になるわけではありません。代理権を証する情報や登記識別情報等、個別の申請に必要な情報を確認します。

相続による移転は単独申請の例外

相続による所有権移転等は、63条2項等により登記権利者が単独で申請できます。亡くなった登記名義人から共同申請の意思を得ることはできないため、相続を証する情報等によって手続を進めます。

単独で申請できることと、どんな資料もいらないことは同じではありません。誰が相続人で、どの不動産を、どの根拠で取得したかを示す情報が必要です。遺産分割等の状況によって必要な手続や情報が異なることも確認します。

登記の原因・種類

基本的な申請方法

売買による所有権移転

売主・買主の共同申請が原則

相続による権利移転

単独申請の特則を確認

登記手続を命ずる確定判決

判決の内容に基づく単独申請を検討

所有権保存登記

74条の申請できる人を確認

判決があれば、どんな内容でも単独申請できるか

63条1項は、登記手続を命ずる確定判決による登記について、勝訴した登記権利者又は登記義務者が単独で申請できるとしています。単に所有権があると主張した書面や、まだ確定していない判決があれば足りるわけではありません。

登記の申請を求める判決の内容、確定、条件の有無等を確認します。「裁判に勝った」という日常的な説明だけで、申請できる登記や必要な情報を特定しないまま進めないことが大切です。

表示に関する登記とは分けて読む

表題部の表示に関する登記と、所有権等の権利に関する登記は、申請人や手続が異なります。60条の共同申請原則を、すべての不動産登記へ無条件に広げないようにします。

問題文では、登記の種類、原因、登記権利者・義務者、例外規定の順で確認します。登記記録の各部と登記識別情報を読むと、申請の構造と必要情報をつなげて理解できます。

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出典・参照資料

  1. 不動産登記法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28

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