18歳以上なら、現在の民法では成年者
現在の成年年齢は18歳です。試験で19歳の宅建士が登場したとき、20歳未満だから未成年者と判断してはいけません。過去の教材や出題当時の制度と、現在の基準を区別します。本記事では現行の成年年齢を前提に説明します。
専任宅建士の設置を考える前に、宅建試験に合格しているだけか、登録を受けているか、有効な宅建士証を持つ宅建士かを確認します。合格者という肩書だけで、宅建業法上の宅建士に必要な仕事をすべて行えるわけではありません。
登録ができることと、専任になれること
宅建業法18条の登録の欠格事由では、営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者を扱っています。したがって、営業について法定代理人から許可を受けた未成年者については、年齢だけで必ず登録不可とはいえません。他の登録要件・欠格事由も確認します。
しかし、事務所等に置く専任宅建士について、31条の3第1項は成年者であることを求めています。民法上、営業の許可を得てその営業に関する行為能力が認められることと、年齢上成年者になることは別です。営業許可があるから18歳未満でも通常の成年者として人数計算できる、とは読めません。
役員についての特則がある
宅建業者自身が宅建士である場合や、法人の役員が宅建士である場合に、その者が主として業務に従事する事務所等について専任とみなす特則があります。この特則によって、所定の条件を満たす未成年の役員等も専任として扱われる場合があります。
例えば、17歳の宅建士が法人の役員で、ある事務所で主として業務に従事しているなら、単に未成年という一語で除外せず、特則の条件を検討します。一方、17歳の従業員が宅建士証を持つというだけなら、役員に関する特則を自動的に使うことはできません。
年齢・立場・働く場所を表にする
設例 | 先に確かめること |
|---|---|
19歳、有効な宅建士証を持つ従業員 | 年齢上は成年。専任性等を確認 |
17歳、営業許可を受けた従業員 | 登録の要件と専任の成年要件を区別 |
17歳、宅建士である法人役員 | 主として従事する場所と特則を確認 |
17歳、宅建試験の合格者 | 合格だけで宅建士・専任とはならない |
特則があっても、複数の事務所へ自由に数えない
役員であればどの事務所にも専任として名簿を置ける、という制度ではありません。主として業務に従事する事務所等との対応を確認します。資格を持つ役員が本店と二つの支店を兼任している場合、その人を三か所に重複して数える発想は適切ではありません。
専任性には、勤務実態や他業務との関係も関わります。年齢の条件又は役員特則を満たしたことだけで、他の条件がすべて満たされたと判断しないでください。人数の不足がないかを確かめる際も、各人がどの事務所に対応するかを書き出すことが必要です。
設問を読む順序を固定する
まず、出題が現行制度の問題か、過去の制度を前提とする問題かを確認します。次に、年齢、登録と宅建士証、役員等の立場、主として勤務する場所の順に読みます。最後に、専任宅建士の要件と特則を照合してください。
「営業について成年者と同じ行為能力がある」という一文は、すべての制度で成年者に置き換える合図ではありません。何の要件についての文章なのかを押さえることが、登録と専任の問題を取り違えないための要点です。
出典・参照資料
- 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28
- 民法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28
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