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論点宅建業法

宅建士証はいつ提示する?請求された時と重要事項説明の違い

宅建士証は取引関係者の請求時に提示し、重要事項説明時は請求がなくても提示します。記名義務とも区別します。

緑の植栽に囲まれた住宅街
この記事の目次 10項目
  1. 論点の整理
  2. 結論
  3. 二つの提示義務を区別する
  4. 重要事項説明では自ら提示する
  5. 請求時の提示は重要事項説明に限られない
  6. 宅建士証・従業者証明書・書面の記名は別物
  7. IT重説でも本人確認の趣旨は変わらない
  8. 出典・参照資料
  9. 次に学ぶ
  10. 関連記事

論点の整理

結論

宅建士は、取引関係者から請求された時に宅建士証を提示します。重要事項説明をする時は、相手から請求されなくても提示しなければなりません。書面への記名と宅建士証の提示は、それぞれ別の義務です。

二つの提示義務を区別する

宅建士証の提示は、大きく二つの場面で問われます。宅建士が事務を行う際、取引の関係者から請求があった場合の提示と、重要事項説明をする場合の提示です。前者は請求がきっかけですが、後者は請求を待ちません。

宅建業法22条の4は、取引関係者からの請求時の提示を定めています。35条4項は、重要事項説明をする際に、説明の相手方へ宅建士証を提示しなければならないと定めています。「提示はいつも請求された時だけ」と覚えると、後者を落としてしまいます。

重要事項説明では自ら提示する

売買や賃貸の契約前に、宅建士Aが買主・借主Bへ重要事項説明をする場合、Bが何も言わなくてもAは宅建士証を提示します。BがAを以前から知っていたり、Aが名刺を渡していたりしても、それだけで法律上の提示に代えられるわけではありません。

例えばAが「私は登録を受けた宅建士です」と口頭で名乗っただけで説明を始める場面を考えます。資格を名乗ることと、有効な宅建士証を相手方に見せることは別です。重要事項説明書にAの氏名が記載されていることも、提示義務をなくす理由にはなりません。

請求時の提示は重要事項説明に限られない

重要事項説明以外でも、宅建士が事務を行うに当たり取引関係者から提示を求められたら、宅建士証を提示する義務があります。したがって、「重要事項説明をしていないので、提示を求められても断ってよい」とするのは誤りです。

一方、条文が定める請求者は取引の関係者です。単に誰かが求めた場面を無条件に同じルールで処理するのではなく、宅建士のどの事務に関する請求かを確認しましょう。試験では、契約に関係する買主、借主、売主などが請求したという条件が示されているかを読み取ります。

宅建士証・従業者証明書・書面の記名は別物

宅建士証は、宅建士としての資格を示すものです。宅建業者の従業者証明書とは異なり、どちらかを持っていればもう一方の義務を当然に満たすわけではありません。名前が似た証明書を置き換える選択肢に注意してください。

また、重要事項説明書や契約成立後の書面への宅建士の記名と、重要事項説明時の宅建士証提示は別の行為です。現在の制度で押印が不要となっている書面でも、だから宅建士証の提示も不要になる、とはいえません。電子化の対象になった手続と、資格を確認してもらう手続を切り分けます。

場面

宅建士証の提示を考える基準

取引関係者から、宅建士の事務に関して請求された

請求に応じて提示する

宅建士が重要事項説明をする

請求がなくても説明の相手方へ提示する

名刺を渡した、氏名を説明書に記名した

それだけでは宅建士証を提示したことにならない

IT重説でも本人確認の趣旨は変わらない

オンラインの重要事項説明でも、説明する宅建士が誰かを相手方が確認できるようにする必要があります。画面越しだから資格の確認を省ける、という扱いではありません。具体的な運用は国土交通省の実施マニュアルに従い、相手方が証の記載を確認できる状態を整えます。

基本問題では、まず「重要事項説明をする時か」を確認してください。該当すれば、請求の有無を理由に提示を省けません。それ以外なら「取引関係者から事務に関して請求されたか」を確認します。この順番で考えると、提示義務が生じる二つの場面を取り違えずに答えられます。

宅建士の登録と宅建士証の確認

宅建業の免許は事業者に関する制度、宅建士の登録と宅建士証は個人に関する制度です。試験合格、資格登録、宅建士証の交付を順番に分けて確認します。重要事項説明の際には、相手方から請求がなくても宅建士証を提示します。

間違えやすい点

試験合格だけで、宅建士証が必要な業務を行えると考えないでください。また、重要事項説明時の提示義務と、取引関係者から請求された場合の提示義務を区別します。

例で確かめる

購入者が「身分証の提示は不要」と言っていても、重要事項説明をする宅建士の宅建士証提示義務はなくなりません。

基礎確認用の補足教材。確認問題に用いる基準は各問題に表示しています。

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出典・参照資料

  1. 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/27

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