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論点宅建業法

未完成物件の広告開始時期|建築確認の申請中では足りない

未完成物件の広告は必要な開発許可・建築確認等の後に開始できます。申請中では足りない点を学びます。

広告を始められる時期について申請中・許可・確認後・広告開始の関係を整理した図
この記事の目次 10項目
  1. 論点の整理
  2. 結論
  3. 工事の完成と、広告を始められる時点は同じではない
  4. 売買だけでなく、貸借の代理・媒介の広告にも関わる
  5. 許可・確認は、物件と工事の内容に対応しているか
  6. 「予定」「参考」と書けば広告に当たらなくなるか
  7. 契約開始時期の制限との違い
  8. 許可後でも、内容の正確さは別に確認する
  9. 出典・参照資料
  10. 関連記事

論点の整理

結論

造成・建築工事が完了する前の物件は、必要な開発許可や建築確認等があった後でなければ、宅建業に関する広告を開始できません。完成前でも広告できる場合はありますが、申請中というだけでは足りません。

工事の完成と、広告を始められる時点は同じではない

宅建業法33条は、宅地の造成や建築の工事が完了する前の広告について、必要な許可・確認等を受ける前に開始しないよう制限しています。完成するまで一切の広告を禁止する規定ではありません。必要な手続が既に済んでいれば、未完成の段階で広告できる場合があります。

例えば、新築分譲住宅の工事前に建築確認が必要であるとします。確認申請を出した、審査に問題はなさそうだ、工事会社へ発注したという事情は、確認があったという事実とは異なります。広告を掲載する日の時点で、必要な許可・確認があったかを確認します。

売買だけでなく、貸借の代理・媒介の広告にも関わる

この広告の規制は、自ら売主となる分譲広告だけのものではありません。未完成物件の売買・交換・貸借について、宅建業者が行う業務に関する広告を対象として確認します。貸借の代理や媒介だから広告は自由という整理ではありません。

一方、自ら貸す行為だけは、そもそも宅建業の定義との関係が異なります。自己所有物件を自ら賃貸する大家と、他人の物件の入居者を募集する媒介業者を、同じ立場として扱わないことが大切です。広告の主体と取引態様を区別して読んでください。

許可・確認は、物件と工事の内容に対応しているか

開発許可が必要な造成工事なのか、建築確認が必要な建築なのかなど、必要な手続は物件や工事内容によります。どんな未完成物件にも、同じ一種類の許可を受ければよいという意味ではありません。法令上必要となる許可等を取得しているかを確認します。

また、広告する計画と、受けた確認等の内容に食い違いがあれば、それは別に検討すべき問題です。最初の確認があるから、後からどのような計画へ変更した広告でも自由に出せるとはいえません。設問では、手続の対象と広告の対象が同じ計画を指しているかも読みます。

「予定」「参考」と書けば広告に当たらなくなるか

未完成物件の所在地や価格等を示し、顧客を誘引する内容であるのに、「予定」「参考資料」と表題を変えただけで規制の確認を省くことはできません。広告の名称ではなく、実際にどのような情報を、どのような目的で示しているかが問題となります。

ただし、個々の情報提供が広告に当たるかは、その内容や提供の状況によるため、言葉一つで一律に断定することも適切ではありません。基礎問題で広告を開始すると明示されている場合は、33条の時期の判断に集中し、架空の名称による例外を作らないようにします。

契約開始時期の制限との違い

検討すること

主に見る条文

貸借の代理・媒介

未完成物件の広告開始

33条

対象となる

未完成物件の契約締結等

36条

売買・交換と同じ対象ではない

33条と36条は、いずれも必要な許可等を受ける前の未完成物件に関わりますが、対象の取引が完全には一致しません。契約開始時期の規制が貸借にそのまま及ばないからといって、貸借の広告も自由とはなりません。問題が広告の時点を尋ねているか、契約の時点を尋ねているかを先に押さえます。

許可後でも、内容の正確さは別に確認する

広告できる時期に達したことは、どのような表現でも使えることを意味しません。工事完了前の設備、面積、交通利便、価格等について、誇大広告等の禁止や必要な表示の規律を別に確認します。未完成なのに完成済みと誤認させる表示が許されるわけではありません。

事例では、A業者が未完成住宅を広告する日、建築確認がされた日、売買契約を結ぶ日を時系列に並べると判断しやすくなります。申請、確認、工事着手、完成を別々の出来事として書き、広告時点で何が済んでいたかを確かめてください。

この内容を問題で確かめる

この記事に関連する問題を2問収録しています。まずは2問で、読んだ内容を思い出せるか確かめましょう。

過去問は出題当時の基準、オリジナル問題は記載された基準で採点します。年度・基準日を確認してください。

採点後は各選択肢の理由を確認できます。間違えたところは、この記事に戻って読み直しましょう。

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出典・参照資料

  1. 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28

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