論点の整理
要件
- 議案の種類を確定する
- 人数と議決権を別に数える
- 手続と特別の影響を確認する
間違えやすい点
- 集会の決議はすべて同じ多数ですか。
- 多数があれば手続の不備は問題になりませんか。
集会の決議は、議案の種類ごとに必要な多数と算定対象を確認します。普通決議と規約変更等の特別決議を一緒に扱わず、定足数、出席、議決権、特別の影響を受ける者の承諾を分けて読みます。
議案の種類を確定する
管理に関する通常の事項と、規約変更、共用部分の重大な変更、建替え等では根拠が異なります。先に普通決議の数字を当てはめるのでなく、議案がどの条文に当たるかを判断します。
人数と議決権を別に数える
区分所有者数と議決権数は同じとは限りません。出席者を基準とするか、全体を基準とするかも条文ごとに読み取ります。書面や代理による議決権行使の扱い、規約の定めを確認します。
手続と特別の影響を確認する
招集通知や議題の提示が適法かも重要です。規約変更等で一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす場合、多数を満たすだけでは足りないことがあります。旧制度の解説の多数要件を無条件に流用しないようにします。
根拠となる条文
規約の設定、変更又は廃止は、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項前段において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数による決議によつてする。 この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。 前条第二項に規定する事項についての区分所有者全員の規約の設定、変更又は廃止は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者(議決権を有しないものを除く。)の四分の一を超える者又はその議決権の四分の一を超える議決権を有する者が反対したときは、することができない。
集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項及び議案の要領を示して、各区分所有者(議決権を有しないものを除く。)に発しなければならない。 ただし、この期間は、規約で伸長することができる。 専有部分が数人の共有に属するときは、前項の通知は、第四十条の規定により定められた議決権を行使すべき者(その者がないときは、共有者の一人)にすれば足りる。 第一項の通知は、区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知したときはその場所に、これを通知しなかつたときは区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。 この場合には、同項の通知は、通常それが到達すべき時に到達したものとみなす。 建物内に住所を有する区分所有者又は前項の通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者に対する第一項の通知は、規約に特別の定めがあるときは、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。 この場合には、同項の通知は、その掲示をした時に到達したものとみなす。
集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及びその議決権の各過半数で決する。 議決権は、書面又は代理人によつても行使することができる。 この場合において、書面又は代理人によつて議決権を行使した区分所有者の数は出席した区分所有者の数に、当該議決権の数は出席した区分所有者の議決権の数に、それぞれ算入する。 区分所有者は、規約又は集会の決議により、前項の規定による書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法によつて議決権を行使することができる。 この場合においては、電磁的方法による議決権の行使を書面による議決権の行使とみなして、同項後段の規定を適用する。
比較して確認する
確認すること | 判断の手掛かり |
|---|---|
議案の種類を確定する | 管理に関する通常の事項と、規約変更、共用部分の重大な変更、建替え等では根拠が異なります。先に普通決議の数字を当… |
人数と議決権を別に数える | 区分所有者数と議決権数は同じとは限りません。出席者を基準とするか、全体を基準とするかも条文ごとに読み取ります。… |
手続と特別の影響を確認する | 招集通知や議題の提示が適法かも重要です。規約変更等で一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす場合、多数を満た… |
学習用の具体例
50戸のマンションで出席者30人の集会を開く例でも、何を決めるかを示さず「16人で全部決められる」とは言えません。普通の管理、規約変更、建替えを分け、各条文が求める人数と議決権、定足数を表にして数えます。
確認問題
問1:集会の決議はすべて同じ多数ですか。
解説:議案に応じて根拠と要件が変わります。
問2:多数があれば手続の不備は問題になりませんか。
解説:招集や議題の手続、承諾の要否も確認します。
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出典・参照資料
- 建物の区分所有等に関する法律(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/25
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