LELavaEstate
論点権利関係民法(論文式・準備)

専有部分・共用部分・敷地利用権の違いは?

専有部分・共用部分と、専有部分を所有するための土地の権利である敷地利用権を区別します。

専有部分・共用部分・敷地利用権の関係を示す図
この記事の目次 13項目
  1. 論点の整理
  2. 要件
  3. 間違えやすい点
  4. 専有部分は構造と利用の独立性を見る
  5. 共用部分には二つの成り立ちがある
  6. 敷地利用権は所有権とは限らない
  7. 根拠となる条文
  8. 比較して確認する
  9. 学習用の具体例
  10. 確認問題
  11. 関連する学習
  12. 出典・参照資料
  13. 次に学ぶ

論点の整理

要件

  • 専有部分は構造と利用の独立性を見る
  • 共用部分には二つの成り立ちがある
  • 敷地利用権は所有権とは限らない

間違えやすい点

  • 敷地利用権は必ず土地所有権ですか。
  • 共用廊下を持分だけ売れますか。

専有部分は区分所有権の対象となる建物の部分、共用部分は専有部分以外の建物部分等、敷地利用権は専有部分を所有するための土地に関する権利です。建物内の範囲と土地の権利を別々に確認します。

専有部分は構造と利用の独立性を見る

マンションの住戸のように、構造上区分され独立して利用できる部分が対象になります。壁の内側だからすべて専有部分、と外形だけで判断せず、法令・規約・登記を照合します。

共用部分には二つの成り立ちがある

廊下や階段など構造上の共用部分と、本来専有できる部分を規約で共用部分とする場合があります。共用部分の持分と専有部分の処分は原則として切り離せません。

敷地利用権は所有権とは限らない

土地の所有権のほか地上権や賃借権の場合があります。敷地権は、その敷地利用権のうち登記上専有部分と分離処分できないものとして扱われる権利です。

根拠となる条文

第一条 一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができる。

第二条 この法律において「区分所有権」とは、前条に規定する建物の部分(第四条第二項の規定により共用部分とされたものを除く。)を目的とする所有権をいう。 この法律において「区分所有者」とは、区分所有権を有する者をいう。 この法律において「専有部分」とは、区分所有権の目的たる建物の部分をいう。 この法律において「共用部分」とは、専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の附属物及び第四条第二項の規定により共用部分とされた附属の建物をいう。 この法律において「建物の敷地」とは、建物が所在する土地及び第五条第一項の規定により建物の敷地とされた土地をいう。 この法律において「敷地利用権」とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利をいう。

第四条 数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならないものとする。 第一条に規定する建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることができる。 この場合には、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

第十一条 共用部分は、区分所有者全員の共有に属する。 ただし、一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有に属する。 前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。 ただし、第二十七条第一項の場合を除いて、区分所有者以外の者を共用部分の所有者と定めることはできない。 民法第百七十七条の規定は、共用部分には適用しない。

第十五条 共有者の持分は、その有する専有部分の処分に従う。 共有者は、この法律に別段の定めがある場合を除いて、その有する専有部分と分離して持分を処分することができない。

第二十二条 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。 ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。 前項本文の場合において、区分所有者が数個の専有部分を所有するときは、各専有部分に係る敷地利用権の割合は、第十四条第一項から第三項までに定める割合による。 ただし、規約でこの割合と異なる割合が定められているときは、その割合による。 前二項の規定は、建物の専有部分の全部を所有する者の敷地利用権が単独で有する所有権その他の権利である場合に準用する。

比較して確認する

確認すること

判断の手掛かり

専有部分は構造と利用の独立性を見る

マンションの住戸のように、構造上区分され独立して利用できる部分が対象になります。壁の内側だからすべて専有部分、…

共用部分には二つの成り立ちがある

廊下や階段など構造上の共用部分と、本来専有できる部分を規約で共用部分とする場合があります。共用部分の持分と専有…

敷地利用権は所有権とは限らない

土地の所有権のほか地上権や賃借権の場合があります。敷地権は、その敷地利用権のうち登記上専有部分と分離処分できな…

学習用の具体例

住戸を買うときは、住戸そのもの、共用廊下の持分、敷地の利用権を確認します。土地が借地なら敷地利用権を当然に土地所有権と記載してはいけません。規約で共用部分とされた管理人室の扱いも、通常の住戸と区別します。

確認問題

問1:敷地利用権は必ず土地所有権ですか。

解説:地上権や賃借権の場合もあります。

問2:共用廊下を持分だけ売れますか。

解説:原則として専有部分と分離処分できません。

関連する学習

学習の入口に戻る

この内容を問題で確かめる

この記事に関連する問題を2問収録しています。まずは2問で、読んだ内容を思い出せるか確かめましょう。

過去問は出題当時の基準、オリジナル問題は記載された基準で採点します。年度・基準日を確認してください。

採点後は各選択肢の理由を確認できます。間違えたところは、この記事に戻って読み直しましょう。

学習記録の保存にはログインが必要です。ログイン後、この演習に戻ります。

出典・参照資料

  1. 建物の区分所有等に関する法律(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/25

次に学ぶ

学習の順序に戻って、次の単元を選べます。

マンション管理を判例で読む →

解説を読んで疑問が残ったときは、この記事に紐づけて質問できます。

この記事について質問する →

この記事の目次