計算の要点
計算式
修正後価格=取引価格×価格時点指数÷取引時点指数
計算の条件
- 取引価格3000万円
- 取引時指数100
- 中間指数105
- 価格時点指数110
計算手順
- 修正率110÷100=1.1
- 3000×1.1=3300万円
- 中間経由でも105÷100×110÷105=1.1
具体例
- 本文の「計算条件」に示した独自の学習例。数値は市場データではなく、入力の範囲と発生時点を固定する。
答え
3300 万円
価格指数を使う時点修正では、価格時点の指数を取引時点の指数で割り、その比を事例価格に掛けます。複数時点の指数が提示された場合も、同じ基準の系列であれば、中間時点を経由した比の積と両端の比が一致することを使って検算できます。
計算条件
同じ地域・用途の価格水準を適切に表すと仮定した学習用の指数を使います。事例の取引価格は3000万円で、取引事情や個別条件の調整はここでは省略します。
時点 | 同一基準の指数 |
|---|---|
取引時点 | 100 |
中間時点 | 105 |
価格時点 | 110 |
この指数が現実のどの地域にも適用できるという意味ではありません。実際の時点修正では、対象の地域、用途、価格の範囲に対応する資料かを検討します。
両端の指数で求める
時点修正率は110÷100=1.1です。3000×1.1=3300万円となります。価格水準が上昇しているので、修正後の価格が取引価格より増えることを確認します。
中間時点を経由するなら、3000×105÷100×110÷105と計算します。分子と分母の105が打ち消されるため、3000×110÷100と同じ結果です。中間時点の指数が変わっても、両端を同じ系列で比較する限り、不要な重複修正は生じません。
変化率を足し合わせない
最初の期間は105÷100−1=5%、次の期間は110÷105−1≒4.7619%です。5%と4.7619%をそのまま足した9.7619%を、全期間の上昇率として使うのは誤りです。後半の増加率の基準は105であり、最初の100とは違うからです。
倍率なら1.05×約1.047619=1.1となります。複利的に期間をつなぐ場合は、各期間の比を掛け合わせるという関係を押さえます。
基準改定と異なる系列に注意する
途中で指数の基準年が変更されると、旧系列の100と新系列の100が同じ水準を表すとは限りません。異なる基準の数値をそのまま割ることはできません。接続された系列や基準の換算方法を確認する必要があります。
また、住宅地の指数と商業地の指数、土地価格の指数と建設費指数も別の系列です。数字がそろっていて計算可能でも、それだけで評価上適切な修正になるわけではありません。
個別条件の差を市場の変化と混ぜない
二つの時点の取引価格が異なっていても、片方が駅に近い土地で、もう片方が変形地なら、その差をすべて時点変化とみることはできません。価格指数を作る際も、利用する際も、物件条件や取引事情の違いとの区別が必要です。
時点修正は時間軸をそろえる作業です。地域差や形状の差をそろえる比較は別に行い、同じ要因の影響を重ねて調整していないか確認します。
確認問題
問1:取引時指数120、価格時点指数108、取引価格5000万円なら、修正後はいくらですか。
5000×108÷120=4500万円です。価格時点の水準へ下方修正します。
問2:前半5%上昇、後半5%上昇の二期間の全体上昇率は10%ですか。
いいえ。1.05×1.05−1=10.25%です。各期間の倍率を掛け、最後に1を引きます。
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出典・参照資料
- 不動産鑑定評価基準(国土交通省)確認日 2026/10/23
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