計算の要点
計算式
均等な月額負担=賃料総額÷比較対象月数
計算の条件
- 月額支払賃料30万円
- 比較24か月
- 最初の2か月賃料無料
- 時間価値・他の費用条件を省略
計算手順
- 支払月数24−2=22か月
- 総額30×22=660万円
- 均等月額660÷24=27.5万円
具体例
- 本文の「計算条件」に示した独自の学習例。数値は市場データではなく、入力の範囲と発生時点を固定する。
答え
27.5 万円/月
フリーレントがある契約を比較するときは、無料の期間を含む同じ比較期間について、実際に負担する賃料総額をそろえます。ここでは時間価値を無視した均等月額を計算します。鑑定評価上の実質賃料のすべてを、この単純平均だけで求められるという意味ではありません。
二年間の賃料を比較する設例
項目 | 条件 |
|---|---|
比較対象期間 | 24か月 |
通常の月額支払賃料 | 30万円 |
最初のフリーレント | 2か月 |
そのほかの条件 | 一時金、共益費、更新、解約等の差は省略 |
無料期間は賃料が完全に免除され、その後の22か月は月額30万円を支払う条件です。共益費等も免除されるかどうかは現実の契約で確認が必要ですが、この例では別の費用を計算しません。
総額を比較月数で割る
賃料を支払う月数は24−2=22か月です。
24か月の支払賃料総額は30×22=660万円です。
均等な月額負担は660÷24=27.5万円です。
27.5×24=660万円となり、総額が一致することを確かめます。
22か月で割ると30万円に戻り、無料期間を含む二年間の平均にはなりません。比較期間全体を分母にすることが、この計算の目的です。
別の契約との比較
フリーレントがなく、24か月間ずっと月額28万円を支払う別の契約なら、総額は672万円です。ほかの条件をすべて同じとし、時間価値を無視するこの比較では、月額30万円で二か月無料の契約の方が総額で12万円小さくなります。
募集表示の月額だけを見ると30万円の方が高く見えますが、同じ期間に対応する支払総額は異なります。ただし、この結果は設備、立地、面積、一時金等も同じとする設例の条件に依存します。
比較期間を変えると結果も変わる
同じ二か月無料でも、比較期間を12か月とすれば、30×10÷12=25万円です。24か月の27.5万円と違うのは、無料期間をどれだけの期間に配分するかが違うためです。自分に都合のよい期間だけを使って比較しないようにします。
実際の契約では、途中解約時の違約金、無料分の返還条項、契約期間等も調べます。二年契約であっても、途中で終了するシナリオを比べるなら、その終了条件へ対応した総額が必要です。
現在価値と実質賃料の区別
時間価値を考慮する場合は、各月の支払いをその発生時点から割り引く方法等で比較します。最初の二か月が無料である条件と、最後の二か月が無料である条件は、単純総額では同じでも現在価値では差が出ることがあります。
また、一時金の運用益や償却額、賃料相当の共益費等がある場合は、それらも経済的対価の比較に関係します。27.5万円は、この設例での支払賃料の均等月額であり、あらゆる条件を反映した鑑定上の実質賃料と無条件に同じではありません。
確認問題
問1:月額20万円、24か月のうち最初の3か月無料、ほかの条件差と時間価値を省略すると、均等月額はいくらですか。
20×21÷24=17.5万円です。支払月数は21か月、平均を求める分母は24か月です。
問2:無料期間が最初にあるか最後にあるかは、現在価値でも必ず同じですか。
同じとは限りません。各支払時点が変わるため、時間価値を考慮する比較では区別します。
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出典・参照資料
- 不動産鑑定評価基準(国土交通省)確認日 2026/10/23
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