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計算不動産の鑑定評価に関する理論鑑定理論(論文式・準備)

有限期間の収益を複利年金現価率でどう還元する?

毎期末に同額が生じる有限期間の収益を複利年金現価率で還元します。期間末の残存価値は別に扱います。

複利年金現価率の条件と計算手順
この記事の目次 14項目
  1. 計算の要点
  2. 計算式
  3. 計算の条件
  4. 計算手順
  5. 具体例
  6. 答え
  7. 毎年末に100万円を三回受け取る例
  8. 複利年金現価率で求める
  9. 一年ずつ割り引いて検算する
  10. 永続還元と比較する
  11. 期首・期中の受取とは区別する
  12. 確認問題
  13. 関連する学習
  14. 出典・参照資料

計算の要点

計算式

現在価値=毎期末純収益×{1−(1+i)^(−n)}÷i

計算の条件

  • 各年末100万円
  • 収益発生3回
  • 年割引率5%
  • 別の残存価値なし

計算手順

  1. 年金現価率(1−1.05^(−3))÷0.05≒2.723248
  2. 100×2.723248≒272.32万円
  3. 各100万円を1年・2年・3年で個別割引して検算

具体例

  • 本文の「計算条件」に示した独自の学習例。数値は市場データではなく、入力の範囲と発生時点を固定する。

答え

272.32 万円

毎期末に同額の純収益が一定期間だけ生じる場合、その現在価値は各期を個別に割り引いて足すか、複利年金現価率を使ってまとめて求めます。永続収益を利回りで割る計算とは違い、収益が終わる時点を式へ反映する必要があります。

毎年末に100万円を三回受け取る例

項目

条件

各年の純収益

100万円

発生時点

各年末

収益が生じる期間

3年間

割引率

年5%

期間末の別の価格・残存価値

なしとする

この例は有限の収益列だけを現在価値化する計算です。現実の不動産について、三年後の価値が通常ゼロになると述べているものではありません。残存価値等があれば、別途その発生時点から割り引いて加えます。

複利年金現価率で求める

毎期末収益をa、割引率をi、回数をnとすると、現在価値はa×{1−(1+i)^(−n)}÷iです。i=0.05、n=3を代入します。

  1. 三年の複利年金現価率は{1−1.05^(−3)}÷0.05≒2.723248です。

  2. 100×2.723248≒272.32万円が現在価値です。

  3. 単純な受取総額300万円より小さいことを確認します。

将来の各100万円は、現在直ちに受け取る100万円とは時間価値が違うためです。

一年ずつ割り引いて検算する

個別に計算する式は、100÷1.05+100÷1.05^2+100÷1.05^3です。順に約95.2381万円、90.7029万円、86.3838万円となり、合計は約272.3248万円です。

途中の数値を早い段階で大きく丸めると、年金現価率を使った答えとずれることがあります。設問の指定に従い、できるだけ丸め前の数値を保持し、最後に求める桁で丸めます。

永続還元と比較する

100万円を年5%で単純に割ると2000万円になります。これは同じ一定収益が無期限に続くモデルの関係であり、三年で終わる収益列の価格ではありません。有限か永続かは、同じ利回りを使う場合でも結果を大きく変えます。

また、三年後に別途1000万円の残存価値がある条件なら、272.3248万円に1000÷1.05^3を加えます。年金現価率に残存価値も含まれていると考えるのは誤りです。

期首・期中の受取とは区別する

この式は毎期末に同額が発生する条件です。第一回の受取が今日である期首払いなら、最初の100万円は割り引かず、残りの時点も変わります。毎期中に発生すると近似する場合も、発生時点に応じた割引が必要です。

回数nは年数という文字だけから決めず、一期間の長さと収益の回数をそろえてください。月額収益を年率のまま同じ式へ入れると、期間の単位が整合しません。

確認問題

問1:毎年末100万円を二回、年5%で割り引くなら現在価値はいくらですか。

100÷1.05+100÷1.05^2≒185.94万円です。二回分の収益だけを足します。

問2:三年の年金現価率を掛けた結果に、三年後の残存価値は自動的に含まれますか。

含まれません。別途与えられた残存価値は、その時点から割り引いて加える必要があります。

関連する学習

原価法の計算|再調達原価と減価修正

DCF法の計算|各期収益と復帰価格

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出典・参照資料

  1. 不動産鑑定評価基準(国土交通省)確認日 2026/10/23

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