都市計画区域は、一体の都市として整備・開発・保全する必要がある区域です。準都市計画区域は、都市計画区域外で、土地利用を放置すると将来の都市の整備等に支障が生じるおそれがある区域に指定します。両者は区域の指定目的と定められる計画が異なります。
都市計画区域の指定
都市計画区域は原則として都道府県が指定します。市や所定の要件を満たす町村の中心市街地を含み、自然・社会条件、人口、土地利用、交通などを勘案して判断します。市町村の行政界と同じ範囲にする必要はなく、複数市町村を含むこともあります。
原則の指定では、関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴き、国土交通大臣に協議して同意を得る手続があります。一方、二つ以上の都府県にわたる都市計画区域は、国土交通大臣が関係都府県の意見を聴いて指定する特則を確認します。
準都市計画区域の指定
準都市計画区域は都道府県が指定します。相当数の建築や造成が行われ、または見込まれる区域を含み、土地利用の整序や環境保全をしなければ、将来の一体的な都市の整備等に支障が生じるおそれがある場合の制度です。
指定前には関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴きます。都市計画区域の指定にある大臣協議・同意の手続を、準都市計画区域にも当然に付け加えるのは誤りです。都市計画区域は第5条、準都市計画区域は第5条の2を、それぞれの根拠として読みます。
定められる都市計画の違い
比較点 | 都市計画区域 | 準都市計画区域 |
|---|---|---|
対象範囲 | 一体の都市として整備等が必要な区域 | 都市計画区域外の一定の区域 |
用途地域 | 定められる | 定められる |
区域区分 | 必要性・法定条件により定める | 市街化区域等の線引きを行う制度ではない |
高度地区 | 法定範囲で定める | 高さの最高限度に係るものを定められる |
準都市計画区域は、都市計画区域で定められるすべての都市施設や市街地開発事業を同じように定める制度ではありません。第8条第2項の列挙を確認し、用途地域、特別用途地区、特定用途制限地域など、定められる地域地区を整理します。
一つの土地を調べる順序
例えば町の郊外の土地を調べる場合、まず行政の都市計画図で区域の内外を確認します。次に線引きの有無、用途地域やその他の地域地区を重ねて読みます。「都市計画区域内」と分かっただけで、市街化区域や用途地域が必ずあるとはいえません。
また、都市計画区域外だから建築基準法や農地法などの制限がすべてなくなるわけでもありません。区域指定は規制調査の入口であり、建築可能性の最終判定ではないことを押さえます。準都市計画区域に都市計画区域が重ねて指定された場合の扱いも、第5条の2の特則で確認します。
確認問題
都市計画区域は、一つの市町村の境界内に限られますか。いいえ。一体的な都市の必要性に応じて指定します。
準都市計画区域は、都市計画区域内の特別な地区ですか。いいえ。都市計画区域外に指定する制度です。
都市計画区域内なら必ず線引きされていますか。いいえ。区域区分の有無を別に確認します。
次は区域区分の意味へ進み、法令上の制限の学習入口から計画と建築のつながりを確認しましょう。
出典・参照資料
- 都市計画法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/22
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