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用語不動産の鑑定評価に関する理論

時点修正|取引時点の価格を価格時点の水準へそろえる

時点修正は、比較事例の取引時点と評価の価格時点との間にある価格水準の変動を反映する作業です。地域差や物件差の比較と分け、指数の分子・分母を確認します。

時点修正の関係を示す図
この記事の目次 7項目
  1. 比較する時点を、二つの日付で示す
  2. 指数を使う単純例
  3. 指数が対象市場を表しているかを確認する
  4. 地域要因・個別的要因の比較と分ける
  5. 価格が下落した場合も、比率の向きは同じ
  6. 出典・参照資料
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比較する時点を、二つの日付で示す

取引事例を使う場合、その価格は過去の取引時点の条件を反映しています。評価で求めたい価格時点が別なら、その間に価格水準が変化していないかを確認します。時点修正は、この時点差を調整する作業です。

例えば前年の成約価格を、そのまま現在の価格へ使う場面を考えます。対象と事例の地域・物件条件がよく似ていても、市場が変化していれば、時点の違いを無視することはできません。

指数を使う単純例

事例の取引時点の指数を110、価格時点の指数を121と仮定します。価格時点の水準へそろえる修正率は121÷110=1.10です。事例価格3,000万円なら、時点差だけを調整した額は3,300万円になります。

指数の基準年が100であることより、どの時点の指数を分子と分母に置くかが重要です。110と121の差の11を、そのまま11%の変動と扱うことも誤りです。変化率の基準は取引時点の110になります。

手順

計算・確認

取引時点の指数

110

価格時点の指数

121

修正率

121÷110=1.10

時点修正後

3,000万円×1.10=3,300万円

指数が対象市場を表しているかを確認する

全国平均の指数が得られても、対象の地域・用途・価格帯を適切に反映するとは限りません。住宅地、商業地、建物を含む取引等で、どの市場の変化を表す数字かを確認します。

データの調査時点、公表時点、集計範囲、物件構成の変化も見ます。平均取引価格が上がった理由が、高額物件の割合の増加なら、同一条件の価格水準が同じ割合で上がったとはいえません。

地域要因・個別的要因の比較と分ける

駅への距離、街路、土地の形状等の違いは、時点修正そのものではありません。時間の経過による市場水準の変化と、地域や物件の条件差を別に整理します。

同じ市場変化を時点修正率へ反映した後、地域比較でも重ねて加算すると、二重に調整する可能性があります。何の差をどの段階で補修正したかを、計算過程に残すことが必要です。

価格が下落した場合も、比率の向きは同じ

取引時点110、価格時点99なら、99÷110=0.90となり、事例価格へ0.90を掛けます。上昇・下落で式の向きを変えるのではなく、「求めたい時点÷元の時点」という対応を保ちます。

時点修正後の額が、そのまま対象の最終価格になるわけではありません。地域要因の比較と個別的要因の比較で、残る条件差を確認してください。

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出典・参照資料

  1. 不動産鑑定評価基準(国土交通省)確認日 2026/10/28

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