手続の要点
概要
廃業等の理由に応じた届出者が、免許権者へ届け出ます。
必要書類
- 廃業等届出書
- 死亡・合併・解散等を証する理由別の資料
- 免許証
手順
- 廃業等の法定理由を特定する
- 理由に対応する届出者を決める
- 起算日と三十日の期間を確認する
- 理由別資料と届出書を提出する
- 免許証を返納し既存契約の結了を整理する
期限
- 原則は事由の発生日から三十日以内。死亡は相続人が事実を知った日から。
廃業等の届出は、死亡、合併、破産、解散、廃業という理由によって届出者が違います。期間は原則三十日以内ですが、死亡の場合は相続人が死亡の事実を知った日から数えます。すべて代表者本人が届け出る、と覚えないことが要点です。
理由と届出者を対応させる
個人業者の死亡は相続人、合併による法人の消滅は法人を代表する役員であった者、破産手続開始は破産管財人が届け出ます。それ以外の理由による法人の解散は清算人、宅建業の廃止は業者であった個人又は法人を代表する役員が対象です。
「会社がなくなった」という同じ表現でも、合併、破産、通常の解散で手続の担当者が異なります。届出者を先に特定し、どの資料でその事実を証するかを整理します。免許権者への届出と会社法上の登記等も別です。
死亡だけは知った日が起点
第11条は原則として事由の発生した日から三十日以内とし、死亡についてはその事実を知った日と定めます。相続人が後から死亡を知った事例では、死亡日と知った日を別々に時間軸へ置きます。
学習用に、死亡日が5月1日、相続人が知った日が5月10日とします。法が起点とするのは後者です。他の廃業理由まで「担当者が知った日」に置き換えることはできません。変更届の三十日との違いも比較します。
免許の効力と取引の結了
死亡・合併消滅と、破産・解散・廃業では、免許の失効の整理が異なります。第11条第2項は、第3号から第5号による届出があったときの失効を定めています。すべての理由で、必ず届出まで免許を自由に使えると考えてはいけません。
既に締結した契約に基づく取引を終える目的の範囲では、第76条のみなし規定が関係します。新しい仲介や売買を始めるための継続免許ではありません。既存契約の履行と新規営業を分ける必要があります。
届出書と免許証
届出理由を明示した書面と、理由に応じた証明資料等を準備し、免許権者へ提出します。免許証の返納も施行規則で定められています。提出先、添付資料、手続方法は実際の免許権者の案内と合わせます。
試験では「死亡した業者が自分で届け出る」「破産時は必ず元代表者」といった主体の入替えを見抜くことが重要です。理由、届出者、起算日、期間、失効を五欄で並べると、数字だけの暗記より事例へ使いやすくなります。
条件を変えて考える
法人が通常の解散をした例なら、清算人と元代表役員を同じ立場として扱わないようにします。清算の担当者が元代表者と同じ人物でも、法律上どの資格で届け出るかが問題です。氏名だけでは主体の理解を確認できないため、『清算人として』という役割まで答案へ記します。
確認問題
個人業者の死亡では誰が届け出ますか。相続人です。
法人の破産手続開始では清算人が必ず届け出ますか。いいえ。破産管財人です。
取引結了のみなし規定で新規営業を自由に続けられますか。いいえ。既存契約に基づく結了の範囲です。
根拠条文を読む
以下は宅地建物取引業法第11条第2項の引用です。
前項第三号から第五号までの規定により届出があつたときは、第三条第一項の免許は、その効力を失う。
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出典・参照資料
- 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/23
- 宅地建物取引業法施行規則(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/23
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