手続の要点
必要書類
- 物件の表示を特定する情報
- 住所・申請資格を証する情報
- 代理申請の場合の委任情報
手順
- 物件と現在の登記状態を確かめる
- 申請できる資格を確認する
- 申請情報と添付情報をそろえる
- 管轄登記所へ申請し完了後の記録を見る
注意点
- いいえ。登記状態に応じて、売買による所有権移転などを検討します。
所有権保存登記は、所有権の登記がない不動産について、権利部に初めて所有権を登記する手続です。申請できる人は不動産登記法74条等で定められています。建物の表題登記や、売買によって既にある名義を移す登記とは、目的も申請の根拠も分けて確認します。
物件と現在の登記状態を確かめる
最初に、土地か建物か、所在・地番又は家屋番号が何かを確かめます。建物では、表題部があることと、甲区に所有権保存登記があることは別です。保存登記済みの建物を取得した場面なら、通常は保存をやり直すのではなく所有権移転を検討します。登記事項証明書で、今回求める登記の目的を確認します。
申請できる資格を確認する
74条1項は、表題部所有者やその相続人等、所有権を有することが確定判決で確認された者、収用により取得した者などを定めます。区分建物では、表題部所有者から所有権を取得した者について2項の規定があり、敷地権付きの場合には所定の承諾も問題となります。新築物件を買ったから、どの建物でも同じ資格で保存できると考えないことが大切です。
申請情報と添付情報をそろえる
登記の目的、申請人、不動産の表示、申請の根拠となる条項などを記載します。申請人の住所を証する情報、申請資格を裏付ける情報、代理申請の委任情報など、どの事実を証明するための資料かを整理します。所有者となる人の検索用情報の申出など、現在の様式で追加されている事項も確認します。古い記載例をそのまま流用しないことが必要です。
管轄登記所へ申請し完了後の記録を見る
不動産所在地を管轄する登記所へ、書面又はオンラインで所定の申請をします。手数料等の説明と登録免許税の扱いも、申請の種類に沿って確認します。補正の連絡があれば内容を確認して対応し、完了後は物件・名義・持分等が申請内容と一致するかを見ます。識別情報の通知を受ける場合は、公開の証明書とは別に安全に管理します。
比較して確認する
手続 | 登記する内容 | 見分ける点 |
|---|---|---|
表題登記 | 建物等の表示を初めて記録 | 権利部の所有権保存とは別 |
所有権保存 | 所有権を初めて権利部へ記録 | 74条等の申請資格を確認 |
所有権移転 | 既にある所有権登記の名義を移す | 売買・相続等の原因を確認 |
学習用の具体例
Aが新築した建物の表題登記を済ませ、権利部には所有権の登記がない例です。Aは登記状態と74条の申請資格を確認し、所有権保存の申請情報と必要資料をそろえます。一方、AからBへ売る時点で既に保存登記があるなら、Bは同じ保存登記を重ねるのではなく、売買による移転登記を検討します。
確認問題
問1:表題登記が済めば、保存登記も必ず済んでいますか。
解説:いいえ。表示に関する登記と、権利部に所有権を記録する登記は別です。
問2:保存登記は誰でも自由に申請できますか。
解説:できません。74条等で定める資格を確認します。
問3:保存済みの建物を買う場合も、必ず再度保存登記をしますか。
解説:いいえ。登記状態に応じて、売買による所有権移転などを検討します。
関連する学習
出典・参照資料
- 不動産登記法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/23
- 不動産登記の申請書様式について(法務局)確認日 2026/10/23
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