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条文賃貸住宅管理

民法607条の2|借主が修繕できる二つの場合

通知等の後も貸主が修繕しない場合と、急迫の事情がある場合を分け、必要な記録を考えます。

契約の確認に使う書類と筆記具
この記事の目次 9項目
  1. 条文と学習の要点
  2. 条文・学習用要旨
  3. 趣旨
  4. 修繕の必要性を確認してから要件を読む
  5. 一号と二号を比べる
  6. 連絡と工事の記録を残す
  7. 次に読む
  8. 出典・参照資料
  9. 次に学ぶ

条文と学習の要点

(賃借人による修繕)

条文・学習用要旨

(賃借人による修繕) 第六百七条の二 賃借物の修繕が必要である場合において、次に掲げるときは、賃借人は、その修繕をすることができる。 一 賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。 二 急迫の事情があるとき。

公式資料で確認する

趣旨

通知等の後も貸主が修繕しない場合と、急迫の事情がある場合を分け、必要な記録を考えます。

修繕の必要性を確認してから要件を読む

民法607条の2は、賃借物に修繕が必要で、二つの事由のいずれかに当たるとき、借主が修繕できると定めます。「借主が直したいと思った」という事情だけでは足りません。賃貸物の状態と、修繕する必要性が前提になります。

一号は、借主が必要性を通知し、又は貸主が知ったのに、相当の期間内に貸主が必要な修繕をしない場合です。通知したことと、通知直後にどんな工事でも発注できることは同じではありません。故障の内容、生活への影響、手配に必要な時間等を踏まえて相当期間を考えます。

一号と二号を比べる

場合

特に確認すること

一号

通知又は貸主の認識、経過期間、未修繕

二号

対応を待てない急迫の事情

二号は急迫の事情がある場合です。例えば被害が広がる漏水については、具体的な状況と緊急性を確認します。ただし、単に早く新しい設備を使いたいという希望を、当然に急迫の事情へ置き換えないようにします。

連絡と工事の記録を残す

故障した日、連絡した日時、貸主側の回答、被害の状態、工事内容、支払額を残します。修繕が必要だった範囲と、借主の希望で追加した改良部分が混在していれば、区別して整理します。

本条は修繕できる条件を定める条文です。費用を貸主に請求できるか、いくら請求できるかは、608条や契約内容も含めて確認します。「修繕できる」と「全ての費用を直ちに取り戻せる」を一つの結論にしないことが、試験でも実務でも大切です。

次に読む

費用の償還請求と貸主の修繕義務の論点を確認します。

出典・参照資料

  1. 民法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28

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