自宅売却の軽減税率は、売った年の一月一日時点で家屋と敷地等の所有期間がともに十年を超える等の条件を満たす場合に適用します。三千万円特別控除との併用が可能ですが、長期譲渡所得というだけでは足りません。
十年超を判定する日
通常の長期・短期を分ける五年超と、この軽減の十年超は別です。どちらも売却年の一月一日が重要ですが、必要な期間が違います。家屋と敷地の取得日が異なるときは、両方を分けて判定します。
例えば、土地は十五年前に取得していても、家屋は七年前に取得したとします。土地の期間だけを見て直ちに軽減可能とは判断できません。住まなくなった家屋や取壊し後の土地等についても、それぞれの追加条件を確認します。
居住・売却先等の条件
日本国内の所定の居住用財産が対象です。前年・前々年の同特例の利用、買換え特例等との関係、特別の関係がある相手への売却でないこと等も確認します。所有期間だけを満たせば十分という制度ではありません。
三千万円特別控除との併用は可能なので、両方の要件を別々に確認します。控除が使えることを根拠に軽減税率も使えると推論せず、所有期間等の違いを比較表に残します。住宅ローン控除との年の関係も別の確認事項です。
六千万円以下と超過部分
特別控除後の課税長期譲渡所得のうち六千万円以下は、所得税10%、住民税4%が基本です。六千万円を超える部分は所得税15%、住民税5%となります。復興特別所得税は所得税額に対して計算します。
売却代金が六千万円を超えるかどうかで、全額の税率を切り替えるものではありません。取得費、譲渡費用、適用控除を引いた課税所得が基準です。超える場合も、低い率が適用される最初の六千万円と超過部分を分けます。
税額を分ける例
控除後の課税長期譲渡所得が1000万円で、軽減の全条件を満たすとします。所得税100万円、復興特別所得税2万1000円、住民税40万円で、単純計算の合計は142万1000円です。例では端数処理等を省いています。
課税所得が7000万円なら、所得税は6000万円×10%+1000万円×15%です。7000万円全部を15%へしません。計算表に控除前利益、特別控除、課税所得、各税の順に書けば、何に税率を掛けたかを追いやすくなります。
条件を変えて考える
土地を買った後に建物を建てた例では、登記資料等から土地と建物の取得時期を別々に記します。土地だけ十年超でも、家屋側の条件を省略できません。売った年の一月一日にそれぞれ何年かを確定した後で、居住や相手との関係を調べる順にすれば、期間だけを満たしたつもりになる誤りを防げます。
控除前の利益と控除後の所得を二段に記し、六千万円の境界がどちらへ適用されるかも同じ表で確認します。
確認問題
長期譲渡所得なら必ずこの軽減税率ですか。いいえ。十年超等の追加条件があります。
三千万円特別控除と併用できますか。はい。双方の適用要件を満たす場合です。
六千万円の判定は売却代金ですか。いいえ。特別控除後の課税長期譲渡所得です。
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出典・参照資料
- No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例(国税庁)確認日 2026/10/23
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