会社に資格者がいることと、営業所への配置は違う
賃貸住宅管理業法12条により、登録業者は営業所又は事務所ごとに、必要な要件を満たす業務管理者を一人以上置きます。本店に一人いるから、すべての支店の義務を果たしたということにはなりません。
業務管理者は、従業者の管理業務が法令等に従って適切に行われるよう管理・監督する役割です。資格証の名義を借りるだけでなく、実際の業務体制の中でその役割を果たせるかを確認します。
登録試験による経路は、経験等と合わせる
賃貸不動産経営管理士の試験に合格しただけで、どの人も直ちに業務管理者として選任できるわけではありません。登録証明事業による証明、管理業務の実務経験等の要件を確認します。
主な経路では2年以上の実務経験を組み合わせ、所定の実務講習等をもって代える方法もあります。新規合格者なら、経験を持つ場合と持たない場合で次の手続が異なることを、証明機関の案内と照合します。
宅建士の経路も、宅建士というだけでは足りない
宅地建物取引士については、所定の実務経験等と指定講習の修了を組み合わせる経路があります。宅建試験に合格しただけの状態、宅建士として登録されている状態、必要な講習を修了した状態を分けて確認します。
証明や講習修了の有効期間・更新も、その経路に応じて確認が必要です。過去の移行講習の案内を、現在受験する人が選べる新規の一般経路として説明しないようにします。
確認段階 | 具体的に確かめること |
|---|---|
本人の要件 | 試験・証明、宅建士、講習等の経路 |
経験等 | 実務経験又は所定の代替方法 |
証明の状態 | 有効期間、更新の必要性 |
会社の選任 | どの営業所に、いつから配置するか |
兼務と、別の営業所の管理者との兼任を分ける
業務管理者が宅建士等のほかの業務も担当することと、ほかの営業所等の業務管理者を兼ねることは別です。法令上の兼任制限と、実際に必要な管理・監督を行える体制を確認します。
専任の宅建士も兼ねるなら、宅建業法側の専任性の取扱いも確認します。「同じ建物だから無条件に何でも兼ねられる」「資格が二つあるからどの支店も担当できる」といった判断は適切ではありません。
重要事項説明を全件自分で行う制度ではない
管理受託契約の重要事項説明は、業務管理者だけの独占業務ではありません。内容を正確に説明できる専門的な知識・経験を有する者が行うことが望ましいとされています。宅建士の重要事項説明との制度の違いに注意します。
業務管理者は、自分が説明しない契約でも、担当者の説明内容、契約条件、記録等を管理する体制に関わります。説明担当者の名前だけを見て、会社の管理責任がなくなるわけではありません。
新しい支店を開くときの確認例
A社が支店を開設し、試験に合格したばかりのXを業務管理者に選びたい場合、合格通知だけで配置完了とはしません。経験又は代替講習、必要な証明、選任日を確認します。宅建士Yを選ぶ場合も、指定講習等の要件を別に確かめます。
さらに、本店の管理者を形式上支店にも載せるのではなく、営業所ごとの選任条件を満たす体制を用意します。採用予定者の要件が整う日と支店の業務開始日が前後していないかを、準備段階で照合します。
異動・退職時の引継ぎを具体化する
支店を新設する、管理者が退職する、証明の有効期間が近づくといった場面では、要件と配置を再確認します。受付案件、修繕の承認、預り金、報告予定の引継ぎも合わせて行います。
会社の選任義務と本人の資格要件を二列にして読むと、何が不足しているかが分かります。200戸の登録基準と管理受託契約の説明で、規模・体制・契約の関係を確認してください。
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出典・参照資料
- 賃貸住宅管理業法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28
- 業務管理者について(国土交通省)確認日 2026/10/28
- 国土交通省:賃貸住宅管理業法 よくある質問確認日 2026/10/28
- 賃貸住宅管理業法FAQ集(令和7年10月9日時点版)(国土交通省)確認日 2026/10/28
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