計算の要点
計算式
敷金返還額=敷金残高-(確認済み債務-既払金)
計算手順
- 計算前に負担額を確定する
- 既払金を控除対象から外す
- 敷金を超える場合も区別する
具体例
- 敷金残高: 180,000円
- 未払家賃: 20,000円
- 未払共益費: 5,000円
- その債務への既払金: 10,000円
- 確認済みの借主負担修繕費: 30,000円
答え
135,000円
計算前に負担額を確定する
退去精算では、工事費の合計から直ちに借主負担を求めるものではありません。通常損耗・経年変化、損傷の原因、特約、補修範囲などを確認して、借主が負担する債務を整理してから敷金と照合します。この例題は負担の法的判断を済ませた金額を使う計算です。
敷金残高は180,000円、未払家賃は20,000円、未払共益費は5,000円とします。修繕工事全体は80,000円ですが、そのうち借主負担として確認・合意された額は30,000円です。借主は未払債務の一部として既に10,000円を支払っており、この入金は敷金残高に加算していないものとします。
既払金を控除対象から外す
未払債務の残り=20,000+5,000+30,000-10,000=45,000円です。敷金返還額=180,000-45,000=135,000円となります。既払金を引き忘れると返還額が10,000円少なくなります。
確認する額 | 例題の金額 |
|---|---|
敷金残高 | 180,000円 |
借主負担の債務合計 | 55,000円 |
その債務への既払金 | 10,000円 |
敷金から充当する残債務 | 45,000円 |
工事費80,000円と借主負担30,000円は役割が違います。工事費を全額控除したり、借主負担30,000円を工事費と別に重ねて足したりしないよう、明細を一行ずつ照合します。
敷金を超える場合も区別する
確認済みの残債務が敷金残高を超える場合は、差額を追加請求する関係になります。ただし、計算結果が正であっても、その費用を請求できる根拠が必要です。争いがある項目を、数式があるだけで確定した債務にしないことが大切です。
精算書には対象期間、工事箇所、負担根拠、既払金、返還方法を示します。計算の正しさと、各費用の負担の正しさを別々に確認すると、訂正の理由も説明しやすくなります。
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出典・参照資料
- 民法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28
- 賃貸住宅標準契約書について(国土交通省)確認日 2026/10/28
- 原状回復ガイドラインQ&A(国土交通省)確認日 2026/10/28
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