手続の要点
手順
- 入居時の状態と比べられる資料を用意する
- 確認した事実と負担の判断を分ける
- その場で金額が確定しない例
入居時の状態と比べられる資料を用意する
退去立会いの前に、契約書と特約、入居時の写真、設備一覧、修繕履歴を確認します。退去時の写真だけでは、入居前からあった傷か、使用中に生じたものか判断しにくいためです。確認する部屋や設備の順序を決め、見落としと重複を減らします。
現地では、傷や汚れの場所、広さ、状態を記録します。「壁が汚い」とだけ書かず、部屋名、壁面、範囲、原因について分かることと不明なことを分けます。写真は室内全体と該当箇所の両方を撮り、場所をたどれるようにします。
確認した事実と負担の判断を分ける
記録 | その時点で分かること |
|---|---|
損傷の確認 | どこに何があるか |
原因・入居時との比較 | 使用によるものか、以前からあるか |
負担の検討 | 通常損耗、責任、特約、補修範囲 |
通常の使用による損耗や経年変化は、民法621条の原則では原状回復義務から除かれます。損傷があっても直ちに新品交換の全額を請求するものではなく、原因、経過年数、工事単位、特約の有効性を確認します。ガイドラインの考え方と、個々の合意の内容も区別します。
その場で金額が確定しない例
壁の傷は確認できても、張替え範囲や見積りが未確定なら、その点を明記します。借主が傷の存在を確認した署名を、請求予定額への同意と読み替えないことが大切です。異論がある箇所は双方の認識を残し、後日どの資料で回答するかを伝えます。
最後に、鍵の本数、残置物、設備の返却物、明渡しの状況を確認します。費用の争いが残る場合でも、現場の事実を丁寧に残せば、貸主と借主の間で判断の前提を共有できます。
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出典・参照資料
- 民法(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28
- 賃貸住宅標準契約書について(国土交通省)確認日 2026/10/28
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(e-Gov法令検索)確認日 2026/10/28
- 管理業者の業務(国土交通省)確認日 2026/10/28
- 賃貸住宅管理業法FAQ(国土交通省)確認日 2026/10/28
- 原状回復ガイドラインQ&A(国土交通省)確認日 2026/10/28
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