計算の見直しは、式を最初から同じ順序で追うだけでなく、単位、割合、時点、適用条件を別々に確認します。答えの桁と上限・下限を使って検算する方法です。正しい算術でも、使う面積や税率が違えば正解にはなりません。
四つの確認欄を作る
項目 | 確認する例 |
|---|---|
単位 | 円・万円、㎡、年額・月額 |
割合 | %を小数に直したか、分母・分子は何か |
時点 | 取得日、登記日、価格時点、年末等 |
条件 | 原則・特例、対象範囲、適用期限 |
計算用紙の上にこの四つを短く書き、問題の数値を配置します。途中式だけを何度も読むより、入力条件を一つずつ確認するための欄です。全部の問題で同じ量を書く必要はなく、間違えやすい条件に絞って使います。
割合の桁を確かめる
1200万円に0.15%を掛けるなら、0.15%=0.0015なので1万8000円です。1%が12万円であることを先に概算すれば、それより小さい答えになるはずだと確認できます。0.15をそのまま掛けて180万円にする誤りを発見しやすくなります。
分数では、住宅用地の6分の1と3分の1を混同しないようにします。税率だけを変えて、課税標準の特例割合を前の税から流用するのは、算術の誤りではなく条件の誤りです。どの金額を何の理由で縮小したかを記録します。
面積の元を確かめる
建蔽率は建築面積と敷地面積、容積率は延べ面積と敷地面積の関係です。セットバックがある場合、計算に使う敷地面積を確認します。元の土地面積へ正しい率を掛けても、使うべき面積が違えば結果は誤りになります。
例えば対象敷地が200㎡、建蔽率60%なら建築面積の上限は120㎡です。敷地が180㎡へ変わる条件なら、108㎡になります。数値を見直す際は、式の割合だけでなく分母となる面積の確定へ戻る必要があります。
時点と期間の読み違い
収益還元では、月額と年額、各期末の収益と現在価値を区別します。税では取得日・登記日・新築日のどれが特例の条件かを確認します。期限内の契約日があっても、別の登記日の条件を満たしたとは限りません。
DCFの問題なら、割引年数を一つずらしていないか、売却収入の時点と各期収益の時点をそろえたかを見ます。電卓で検算するときは、問題の条件から式を作り直します。同じ式の再入力だけでは、式そのものの誤りを見つけにくいためです。
誤りを次の練習へ変える
答えが違ったら、単位、式、入力値、算術、転記のどこで変わったかを一つ特定します。「計算が苦手」で終えず、次回は何を最初に書くかまで決めます。上限を超える、費用を引いたのに増えるなど、結果の方向も確認材料にします。
解説の答えに合わせて途中式を書き換えるだけでは、同じ誤りの再発を確認できません。後で数値を変えた小問題を解き、修正した手順で同じ原因を避けられたかを点検しましょう。
確認問題
0.15%は小数で0.15ですか。いいえ。0.0015です。
計算を二回同じ式で行えば、適用条件の誤りも必ず見つかりますか。いいえ。入力条件を別に確認します。
月額と年額の違いも、単位の見直し対象ですか。はい。収益と率の期間をそろえます。
住宅の登録免許税計算と面積の計算で試せます。宅建の学習入口から演習単元を選んでください。
出典・参照資料
- 宅建試験の概要(不動産適正取引推進機構)確認日 2026/10/22
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